紺ハイソ

 涼宮ハルヒのシリーズが大人気である。
 どこかに書いたことかもしれないが、もう一度書いてみよう。私が書店でノベルの「涼宮ハルヒの憂鬱」を買った理由は黒ハイソである。カバー絵や口絵では黒ハイソが強調されており、これはいいぞ、と思った。肝心のノベルは大して読みたいと思わなかった。
 他のライトノベルでハイソックスが印象に残っているのは、「わたしたちの田村くん」の相馬広香である。性格がツンドラとかいうことはどうでもいい。挿絵において、紺ハイソをはいた彼女が田村の背中に乗っている。ノベル部分はいまだにちゃんと読んでいないが、この挿絵だけは何度も見返し、自分でも絵に描いてみたりした。
 世間では現に紺ハイソが大人気なのだから、漫画やノベルのキャラがそういう格好をするのも当然だろう。今後もどんどん紺ハイソキャラが出てきてほしいと願っている。

 ハルヒの話に戻る。ハルヒはとにかくエロ同人界で大人気だそうである。私はネット通販以外に同人誌を買える環境になく、全然買っていない。今度東京に出た時は買いに行こうと思っている。
 私はハルヒシリーズのストーリーをほとんど把握しておらず、ただ朝倉がナイフを持ったり、鶴屋さんがにょろにょろ言ってるらしいと知っているぐらいだ。だから、この作品がエロ同人になろうとどうしようと、大して関心はない。

 ただ、私は学生の頃と比べて歳をとったので、エロ同人に何を望むかということが変化してきている。キャラクターがただ素っ裸になっていたり、性交で絶頂に達したシーンを見てもうれしくない。私は「ワンアイテム」を必要としている。例えば紺ハイソや黒ハイソのたぐいだ。あとはツインテールにした頭を背後から見るとか。要するに、フェティッシュな要素を絵に求めている。そうしないとなかなか興奮にたどり着かないわけである。
 したがって私は、今度ハルヒのエロ同人をあさる場合に、内容見本をよく見て、黒ハイソがしっかり描かれているものを買うつもりである。脱がしているのはもちろん論外だ。長門についても同じである。みくるには全く関心がない。しかし、例えばみくるがハルヒと服装を入れ替えるとかいう設定の同人があればきっと買うであろう。要するに黒ハイソさえはいていれば誰でもいいということだ。


 どうでもいいことだが、先日、スーパーで母娘連れを見た。なんと母も娘3人も揃って黒ハイソをはいている。髪型もえりりんのようなロングヘアに統一していた。こいつは珍しいぞと思ってしばらく観察していた。
 ハイソックスはモニタや紙の中だけにあるのではない。ハイソックスは遍在する。認識が対象に従うのではなく、対象が認識に従うのだ。われわれが思いを致す時、そこにハイソックスは出現するであろう。